対談

右:株式会社Be&Do 代表取締役 石見一女 × 左:株式会社クオリア 代表取締役 荒金雅子



クオリアがリリースした、ダイバーシティ推進や女性活躍推進を実践的に支援するオンライントレーニング『Diチャレ!』は、エンゲージメントツール『Habi*do』(オンライン プラットフォーム)を活用したサービスです。
対談初回となる今回は、『Diチャレ!』開発に深く関わって頂いた、『Habi*do』システム提供会社の株式会社Be&Doの石見一女社長と、”個人が変わる・組織が変わる”をテーマに語り合いました。

 

組織の心理的安全性が生産性・クリエイティビティの源泉

荒金

組織の変容に話を移したいと思います。
『Diチャレ!』を導入した企業からは、「小さなことでも共有する、楽しみながら信頼関係を作っていく組織風土が醸成された」との声も頂きました。このような組織風土の変容についてのお考えも聞かせて頂けますか?

石見社長

米Googleが、生産性の高い働き方を分析した「プロジェクト・アリストテレス」では、生産性の高いチームでは「心理的安全性」が高いとの結果が報告されています。心理的安全性とは、「思ったことを言える」「自分の行動を信頼してみんなに見せられる」等というもの。つまり、ありのままに本来の自分で仕事をすることが、生産性を高める最も効果的な方法であることが明らかになったのです。

これは、まさに『Habi*do』やそのシステムを利用した『Diチャレ!』がめざしているチームメンバーの関係性・組織風土そのものです。心理的安全性は、通常の業務上のコミュニケーションだけでは実現できません。オンラインマネジメントに長けたガイドが見守り、安心して会話ができるからこそ、本来の自分をオープンにし相互の信頼関係も深まるという効果があると考えています。

荒金

信頼関係を生み出す、というのは本当に難しいですよね。
むしろ、通常の業務上のコミュニケーションではちょっとしたすれ違い等から、不信感を募らせてしまっている関係性・組織の方が多いのではないでしょうか。『Diチャレ!』での関わり合いを通して、「実はこんな人だったんだ」と再発見し、相手に対する不信感や固定観念をほぐし、信頼関係を回復することができると感じました。

また、このような心理的安全性がある関係性・組織風土は、クリエイティビティやイノベーションの源泉になるとも考えています。何でも本音で対話できる、ちょっとした雑談、アイディアのディスカッションが生まれるような環境に、創発が生まれるのです。

石見社長

その他にも嬉しい成果として、コールセンターでの離職率が6割だったところで導入した結果、0になったことが挙げられます。私たちとしても「まさかゼロになるとは」と驚愕でした。


実はその企業は、『Habi*do』を導入する前にも社内SNSの取り組みをされていたのですが、その時には成果が上がらなかったそうです。ところが、『Habi*do』導入が人財定着の結果に繋がり、いかにこのツールが社内の信頼関係構築に有効かが証明されたと嬉しく感じました



 

D&Iの新しい風をよむ

荒金

石見さんは、人財開発や組織開発の環境変化をどのように感じていますか?

石見社長

私たちは、「一人ひとりがイキイキと働くこと」を追求してきました。ですが、つい最近まで多くの企業で「業績アップ」「売上重視」「人なんて、ダメだったら新しく採用すれば良い」という雰囲気があったように感じています。

それがようやく、「一人ひとりを大事にする」「能力を最大化する」という流れへと変わってきたなと本当に実感しています。時短やワークライフバランス等のダイバーシティ&インクルージョン(D&I:多様性の需要)の流れと密接に関係していますが、「いかに人がイキイキと、その人らしくいながら、成果にコミットメントしていくか」が社会課題として認識されるようになったのは、非常に大きな変化だと思います。

荒金

本当にそうですね。最近まで、ワークライフバランスやキャリア開発の重要性を話すと、「そんなことを言って、社員が変なことを考えたらどうするんですか。働きやすさをラクして働くと勘違いされては困る」と真顔で言う役員も結構いましたが、最近は本当に少なくなりました。ダイバーシティ&インクルージョン(D&I:多様性の受容)を推進することは、単なる理想論ではなく、経営戦略にとって本当に重要なテーマなのだと気づき始めた企業が増えてきたと感じています。

ある意味、集合研修という手法には限界があります。やはり効果が一時的ですし、「やらされている」「詰め込まれている」と抵抗感がをもつ人もいます。「人は人に変えられたくない」ものです。「変わるなら自分で変わりたい」と考える人は少なくありません。研修ではどうしても「受け身」の状態になってしまうことも多く、当事者意識や主体的な行動を引き出すことは相当大変です。

『Habi*do』システムを活用した『Diチャレ!』では、受講者自ら目標を立て、楽しみながら実践していくことで、自発的な変容を促します。研修の限界を突破する、新しい時代に合った、可能性の大きいツールだと考えています。

石見社長

もちろん、この『Diチャレ!』も「やらされ感」を持つ人も一定数出てきてしまうでしょう。
でも「チャンスとして活かそう」として真面目に取り組んだ人が、オンライン上でしっかりと見えることも大きいですね。通常の研修だけでは、実際に行動しているかどうかの判断は出来ません。研修終了時にはみんな「頑張ります」と言いますから。

研修という手法一辺倒では、あるいは通常の業務の中でのコミュニケーションだけでは、「本当に意欲のある人」「貢献意識のある人」「実際に行動する人」をしっかりを浮かび上がらせ、評価していくことに限界が出てきます。会社として次の人財をどのように見出していくかは非常に重要な課題で、声が小さくとも意欲ある人財を引き上げていくツールとしても『Habi*do』を提案していきたいですね。
 



 

未来に向けて

荒金

最後に、『Habi*do』の今後の展開を聞かせてください。

石見社長

私たちは「広げよう、イキイキの輪」と掲げていますので、まずはこの『Habi*do』をますます広めて、イキイキした組織・個人に貢献していきたいと思っています。

システム面では、2017年の目標として、他の社内システムと連携出来るようバージョンアップを考えています。日報や営業等の管理系のツールと上手く連携することによって、より使いやすいくなるように改善を重ねていきます。

荒金

会話のレベルでは内向的で喋るのが苦手な方や、どうしても攻撃的なコミュニケーションになってしまう人でも、このオンライン上の文字でのコミュニケーションでは上手く自己表現出来たりしますよね。関係性構築の”多様性”という意味でも、非常に価値があると感じています。
多様な一人ひとりがイキイキと働く、そんな社会の未来に対しては、どのような想いがありますか?
 

石見社長

みんなが目標を持って、たとえ小さな一歩でも進めば、社会全体としては大きな前進になります。その一歩を『Habi*do』が後押し出来たら、というのが私たちの願いです。「Habiる(ハビる)」が日常会話の中で出てくるような未来を目指して、どんどん世界に広めていきたいですね!

荒金

長時間のインタビューありがとうございました!今後のますますの発展を願っております。



以上。今後の対談にもご期待ください!

 


株式会社Be&Do 代表取締役 石見一女

大学卒業後、1985年に25歳でセールスプロモーション系人材派遣会社を創立。1988年に法人化して以来、経営を続けている。

1994年に組織・人材活性化コンサルティング会社を共同経営で設立し、通販会社、物流会社、IT企業、エネルギー会社、総合電気メーカー、医薬品メーカー、販売会社などの組織活性化コンサルティングを行う。

1998年から組織論の第一人者である加護野忠男先生(現:甲南大学特別客員教授)、キャリア論の第一人者である金井壽宏先生(神戸大学大学院経営学研究科教授)のご指導を得て、「人と組織の活性化研究会(APO研究会)」を設立し、働く人のイキイキについて研究活動を継続している。

2000年に株式会社キャリアステージに社名を変更し、人材紹介事業に従事。

2011年に株式会社Be&Doを設立。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとしている。

 


株式会社クオリア 代表取締役 荒金雅子

都市計画コンサルタント会社、NPO法人理事、会社経営等を経て、株式会社クオリアを設立、代表取締役に就任。

長年女性の能力開発、キャリア開発、組織活性化などのコンサルティングを実践。

1996年、米国訪問時にダイバーシティのコンセプトと出会い強く影響を受ける。以降一貫して組織のダイバーシティ推進やワークライフバランスの実現に力を注いでいる。近年は組織開発の研究を続け、「学習する組織」、「U理論」「アクションラーニング」「ファシリテーション」「女性のリーダーシップ開発」等に取り組んでいる。


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